エゴノキ

エゴノキ科エゴノキ属(Styracaceae Styrax)

木目テクスチャ

※ この画像は Dall-E 3 を利用して生成したため、実際と異なる場合があります。

説明

エゴノキ(Styrax japonicus)は、エゴノキ科エゴノキ属に分類される落葉高木であり、その名称は果皮に強いえぐみ成分であるエゴサポニンが含まれるためで、果皮は苦みを持ち、魚毒性があることからそう呼ばれていますが、食用には適していません;この植物は日本を含む東アジアに広く分布し、特に北海道、本州、四国、九州、沖縄、朝鮮半島、中国、ラオス、ベトナム、フィリピンに自生しています;エゴノキの葉は楕円形で互生し、縁には浅いギザギザがあり、若い枝には白色から淡褐色の星状毛がある一方、葉裏の脈腋にも毛叢が観察され、これらの星状毛は後に取れて平滑になります;春から初夏(4月~5月)にかけて開花し、直径2~2.5cmの白い釣り鐘状の花が枝から下向きに咲き乱れる様子が特徴的で、風に揺れると花はくるくると回転しながら舞い落ちるため、その趣きが実に美しく、庭園のシンボルツリーとしても人気があります;エゴノキの樹皮は暗紫褐色から淡黒色で、幹は灰褐色をしており、老木になると縦に割れ目が入ります;夏から秋にかけては直径約1cmの卵型の緑色の実をつけ、成熟すると果皮が裂け、中から黒褐色の種子が現れますが、実は有毒であるため食用には適していません;エゴノキは日当たりと水はけの良い土壌を好み、半日陰での栽培が適しており、水はけと保水性のある肥沃な土を用いて管理するのがよく、自然樹形が美しいため、剪定も適度に行なうことが推奨されています。
それに加え、エゴノキは星状毛を特色とする総状花序を持ち、花の瓦重ね状の配置は観賞的価値があり、そのため、園芸品種も多く存在し、例として『シダレエゴノキ』『ベニバナエゴノキ』があり、これらは世界中で親しまれています。

原産地

国産材

比重

気乾比重: 0.59

強度

中程度の強度で、加工性が高く緻密で粘り気のある材

別名、現地名

チシャノキ、ロクロギ、チサノキ

色調

全体的に淡黄白色で、辺材と心材の色の違いは不明瞭

木理と肌目

年輪は明瞭に出るが、道管の配置は散孔材で年輪付近は環孔材に見える

木材の加工性

非常に加工性に優れ、小物類の制作に向いているが、乾燥時の収縮が大きい

木材の耐久性

比較的耐久性があり、特に木材の加工に適しているが、乾燥に伴う狂いやすい

用途

将棋のこまや和傘の製作、庭木や盆栽にも用いられ、蜜源植物としても利用

取り扱い時の注意点

果実にはエゴサポニンが含まれ、口に入れると有害なため注意が必要

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