モクレン科ユリノキ属(Magnoliaceae Liriodendron)
※ この画像は Dall-E 3 を利用して生成したため、実際と異なる場合があります。
ユリノキは、モクレン科ユリノキ属に分類される北アメリカ東部原産の落葉高木であり、日本には明治初年に渡来したと言われ、街路樹や公園樹としてよく見られ、成長が非常に早く最大で高さ60メートル、幹の直径が3メートルに達することもあります。
材木は美しく白黄色をしており、合板や家具、建築材料として高い評価を受け、またアメリカ先住民が丸木舟を作る材料として用いたことでも知られています。
この樹木の和名である「ユリノキ」は、大正天皇が皇太子時代に命名されたもので、さらに学名である「Liriodendron」は、リンネが名付けたもので、その前半部分はユリ、後半部分は樹木を意味しており、その名のとおりチューリップのような姿の花を5月から6月にかけて咲かせます。
花には3枚の萼片と6枚の花弁があり、これがチューリップに似た形状となっていることから、英名では「tulip tree」と呼ばれています。
ユリノキの葉は特徴的で不規則な形をし、その形状は和装の半纏に似ていることから「ハンテンボク」という別名もあります。
葉の基部には托葉と呼ばれる付属物があり、これは植物の葉身や葉柄とともに葉を構成する要素ですが、ユリノキの場合、若葉の成長とともに托葉が脱落するという早落性の特性がみられます。
ユリノキ属にはユリノキと、中国南部からベトナム北部にかけて自生するシナユリノキの2種のみが属し、北アメリカ東部と東アジアという遠く離れた地域に分布する植物の例として、他にもナツツバキ属やフジ属、ミズバショウ属が知られています。
北米材
気乾比重: 0.47
比較的柔らかく、狂いが少ないため、加工性が高い
百合の木、百合木、チューリップツリー、チューリップノキ、ウッコンコウジュ、レンゲボク
辺材は白く、心材は淡黄褐色から淡緑褐色の色合い
木理が通直で、肌目は緻密
切削性が良好で、安定した乾燥性を持つ
耐久性は中程度で、特に腐朽や虫害には注意が必要
建築、家具、器具、特にカヌーの材料にも用いられる
加工時には注意が必要。特に湿度に敏感で、乾燥時に割れやすい
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